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インプラント治療で後悔しないために注意することは？
歯医者選びのポイントとは
インプラントは手術が必要な治療のため、安全性や仕上がりに不安を感じる人も少なくありません。実際に「インプラント治療を後悔している」という声も聞かれます。インプラントは治療を受ける前に注意点や歯医者選びのポイントを知っておくことが大切です。
この記事では、インプラント治療が向いている人、後悔した人が多いケース、後悔しない歯医者選びについて解説します。
インプラント治療はどんな人におすすめ？
インプラントは歯科治療の一つで、耐久性に優れた金属の人工歯根をあごの骨に埋め込む手術です。人工歯根の上部にはセラミックで作られた人工歯の被せものをすることで、自然な仕上がりと高い機能性を実現します。
インプラント治療では、人工歯根を確実に埋め込むために抜歯をする必要があります。虫歯や歯周病で歯がなくなった人、入れ歯やブリッジに不都合を感じる人、失った歯を補いたい人におすすめの治療方法です。
ただし、インプラント治療が最適な治療法ではないケースもあります。あごの骨が薄い人、金属アレルギーがある人、成長過程である未成年者など、インプラント治療のリスクが高い場合は、医師と相談しながら他の治療方法も含めて検討することが重要です。
虫歯や歯周病で歯がなくなった人
虫歯はC1（初期の虫歯）やC2（進行した虫歯）であれば、虫歯になった部分を取り除き、詰めものをすれば改善が見込めますが、C3（歯髄まで進行した虫歯）になると抜歯を余儀なくされるケースがあります。
歯周病は歯と歯茎の間にプラークが溜まることで、炎症を引き起こす病気です。軽度・中度であれば歯石や歯周病菌に汚染されたセメント質を除去することで改善しますが、重度になると歯を支えられなくなり抜け落ちてしまうことがあります。一度抜け落ちてしまった歯は再生できません。そのため入れ歯・ブリッジ・インプラントといった治療が必要です。
虫歯や歯周病により歯の中の神経が死んでしまい抜歯が必要となった場合は、インプラント治療がおすすめです。
入れ歯やブリッジに不都合を感じる人
インプラントは比較的新しい歯科治療です。歯が無くなってしまった場合の治療方法は、これまで入れ歯やブリッジが主流でした。
入れ歯は簡単に取り外せる義歯を装着する治療で、失われた歯が多い場合に有効な治療法です。保険適用で作れるため自己負担額は少ないですが、硬いものが食べづらい、汚れが溜まりやすいなどのデメリットがあります。
ブリッジは失われた歯の両隣にある歯を土台として人工歯を被せる治療法で、機能性にも優れた治療法です。天然歯と同じような感覚で食事ができますが、多くの歯が失われている場合は土台が作れないため治療ができません。また、ブリッジするために健康な歯を削らなければならない点もデメリットです。
一方でインプラントは硬いものを食べやすく健康な歯を傷つける必要もないため、入れ歯やブリッジのデメリットを補える治療法として注目されています。
インプラントは入れ歯やブリッジに不都合を感じる人にも向いていると言えるでしょう。
失った歯を補いたい
虫歯や歯周病以外の理由で歯がない人の治療法としてもインプラントは有効です。例えば病気などで先天的に歯の本数が少なかったり、事故などで後天的に歯を失ってしまったりするケースです。
ブリッジでは残っている歯の本数や位置により治療の可否が決まりますが、インプラントではあごの骨の強度がポイントとなります。あごの骨が薄い人、弱い人は人工歯根を埋め込むことで予期せぬトラブルにつながる可能性があるため、安全に治療を行うためにも事前の検査・診断を行います。
あごの骨の強度が足りない場合は、骨造成法などで回復を促す手段もあります。歯科医院によっては「ショートインプラント」など、負担の少ない治療法を実施できるケースもあるため、まずは担当の医師に相談してみましょう。
関連記事：インプラントできない人は、どのようなケースがあるか？
インプラント治療で後悔した人が多いケース
インプラント治療をして後悔した人にはどんな原因があるのでしょうか。ここでは、手術のミス・手術後のトラブル・歯科医選びの失敗、の3つのケースを例に挙げてます。後悔した原因を具体的に知ることで、歯科治療を選択する際の参考にしてください。
手術のミス
治療を行う部位や歯科医院によっても異なりますが、インプラント治療において手術の成功率は高い傾向があります。しかしミスがまったくないわけではありません。インプラント手術の際にどのような失敗をする可能性があるのか、3つの事例を紹介します。
- インプラントの位置が適切ではなかった
- 神経や血管を傷つけた
- あごの骨へのダメージが大きかった
手術中のミスでもっとも多いのが、インプラントが適切な位置に埋め込まれていないケースです。インプラントを埋め込む深さが足りなかったり、しっかりと固定されていなかったりすると、痛みを感じやすくなります。
また、神経や血管を傷つけてしまうと、しびれ・麻痺などの症状が出てしまい、日常生活に支障をきたす場合もあります。
手術後のトラブル
インプラント治療では、手術後にトラブルが生じる場合もあります。ドリルであごの骨に穴を開ける処置を行うため、個人差はあるものの1〜2週間程度は腫れや痛みなどが伴います。一般的には、手術後2〜3日目をピークに徐々に落ち着きますが、痛みや腫れが酷い場合はインプラント周囲炎を起こしている可能性があります。
インプラント周囲炎とは、手術した傷口から細菌が入り込み、炎症を引き起こす症状です。天然歯でも同じような細菌感染を引き起こすことがありますが、インプラント周囲炎は手術時の衛生状態が原因の場合もあります。
手術に使う器具は確実に滅菌・消毒されており、手術室も清潔に保たれていないと、インプラント周囲炎になるリスクは高くなります。
歯科医選びを失敗
インプラント治療で後悔した人の中には、歯科医選びに失敗したと感じる人も少なくありません。具体的な理由として、3つの事例を紹介します。
- 金額や治療方法などの説明が不十分だった
- カウンセリングに不安が残った
- 歯周病治療を行わないまま手術を実施した
インプラントは自由診療となるため、治療にかかる費用は歯科医院によって異なります。治療が必要な本数、抜歯の有無、使用するインプラントの種類によって金額が変わりますが、説明が十分にされず、当初より高額の請求になったというケースがあるようです。
インプラントに対する知識や施術実績が十分ではない歯科医院で治療を行ったことにより、インプラントが破損したり外れてしまったりというトラブルも発生しています。
そのため、インプラントを検討している場合は価格だけで決めるのではなく、時間をかけてカウンセリングを行い、最適な治療を提案してくれる歯科医院を選ぶことが重要です。
インプラント治療にもリスクがあることを理解する
インプラントは機能性・審美性に優れた歯科治療です。天然歯と同じように硬いものを食べたい人、美しい見た目にしたい人にとってはおすすめの治療法と言えます。実際にインプラントに興味を持っている人は多く、治療を行う歯科医院も増えています。
インプラント治療にはあらかじめリスクを理解しておくことが大切です。
インプラントの手術の成功率は高いとはいえ、問題が全く発生しないわけではありません。「あごの骨のダメージが残った」「感染症を引き起こした」「インプラントが神経や血管を圧迫して痛みやしびれが出た」などの症例も報告されています。
トラブルのリスクを軽減するには、術後のセルフケアが重要です。手術後は刺激の強い食べ物、アルコール、喫煙などは避けて、規則正しい生活を送りましょう。
また縫合した周辺を清潔に保つようにします。ゴシゴシと力を入れてブラッシングすると細菌が入り込みやすくなるため、傷口はできるだけ触らないように注意しましょう。
関連記事：インプラントの安全性やリスクを解説！
関連記事：インプラントの6つのトラブルを原因と対策方法を解説
インプラント治療で後悔しない歯医者選び
インプラント治療で後悔しないためには、歯医者選びが重要です。カウンセリングで不安を感じることがあれば、異なる歯科医院でセカンドオピニオンを受けてみても良いでしょう。
では、どのような基準で歯科医院を選べば良いのでしょうか。ここでは、歯医者選びのポイントを3つ紹介します。
経験が豊富な医師がいるか
1つ目のポイントは、インプラント治療を行っている医院の歯科医師が、インプラント手術の経験を豊富に持っていることです。ホームページなどで、インプラントの症例が充実しているか、インプラント治療の詳細が確認できるかなどをチェックしてみましょう。
患者に寄り添った治療方針であるか
2つ目のポイントは、患者に寄り添った治療方針を提案してくれる歯科医院であることです。インプラント治療を希望している場合でも、「本当にインプラントがベストな治療なのか」を考えて、最適な治療を提案してくれる歯科医院が良いといえます。
インプラントに対する不安に真摯に向き合ってくれたり、カウンセリングの時間が設けられていたりすることで、納得した上で治療を行えます。
料金がわかりやすいか
3つ目のポイントは、料金設定がわかりやすいかという点が挙げられます。インプラントは数十万円の治療となるため、料金が明確化されていないと支払い時に戸惑うことがあるかもしれません。
予算に応じた治療ができるか、最終的な支払いはいくらになるか、治療後に必要な追加費用の有無など、治療を開始する前に必ず確認しておきましょう。歯科医院によって保証も異なるため、メンテナンス内容や対象期間もチェックしておくと安心です。
その他には、設備が十分に整っているか、衛生管理はしっかりしているかなどが歯科医院を選ぶポイントとして挙げられます。
関連記事：インプラント治療の費用相場は？
まとめ
インプラント治療は人工歯根を埋め込むことで、天然歯と同じような感覚で使えます。入れ歯やブリッジに不具合を感じている人や食事を楽しみたい人にはおすすめの治療法です。
一方で、インプラント治療にはリスクもあります。インプラントは適切に手入れをすれば生涯にわたり使えますが、しっかりと処置されていないと破損・脱落してしまうこともあるため、実績の歯科医院で適切な治療を受けることがポイントです。
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