Column
インプラントオーバーデンチャーとは?おすすめの人を紹介
インプラント治療をお考えの方に向けて、インプラントオーバーデンチャーについて詳しく解説していきます。
今入れ歯を使われていて、「痛い」「ずれる」「噛みにくい」などとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
じつはオーバーデンチャーにすると、義歯がしっかりと固定されて入れ歯の悩みが解消されるはずです。
今回の記事ではオーバーデンチャーの特徴やメリット・デメリットをご紹介していきます。入れ歯が使いづらくインプラントにしたいとお考えの方は、きっと治療検討の参考にしていただけるはずです。
横浜でインプラント治療をお探しなら「あきもと歯科」へご相談ください
目次
インプラントオーバーデンチャーとは
インプラントオーバーデンチャーとは、入れ歯を人工歯根や残った歯で支える治療法です。
埋め込む人工歯根は、ほとんどの場合で2~6本のみです。そしてインプラントや残った歯の上に入れ歯をかぶせて、固定して使用します。
総入れ歯・部分入れ歯の両方に対応できるため、適用できる症例は豊富です。インプラントに不安があるものの、入れ歯では不便だと感じる方に適した治療法と言えるでしょう。
以上のようにインプラントの中には、オーバーデンチャーと呼ばれる方法もあります。
【関連記事】
インプラントとは?概要・メリットデメリット・リスクなどの基礎知識
オーバーデンチャーと入れ歯の違い
それではオーバーデンチャーと入れ歯との義歯としての違いについて見ていきましょう。
オーバーデンチャー | 入れ歯 | |
治療法 | 人工歯根を埋入して入れ歯を固定させる | 口の型をとって入れ歯を製作・微調整する |
治療期間 | 2か月~2年 | 2週間~1か月 |
治療費用 | 50~200万円 | 3千円~30万円 |
安定感 | ◯ | × |
咀嚼力 | ◯ | × |
発音 | ◯ | × |
痛み | ◯ | × |
身体的負担 | ◯ | × |
適応外症例 | ・持病がある ・喫煙量が多い |
なし |
両者を比較すると、安定感・咀嚼力・発音・痛み・身体的負担のすべてにおいてオーバーデンチャーの方が優れているとかります。
ただし治療期間が長く、費用が高額になることがデメリットです。
また持病がありインプラント埋入ができない方、喫煙量が多い方などは治療が受けられない点もネックと言えます。
入れ歯は痛みを感じやすかったり、咀嚼力・発音に支障が出たりすることがありますが、手軽に受けやすい治療です。
しかし顎の骨に刺激が伝わらず、骨吸収によって顎が痩せやすいため、口内の健康を守るにはオーバーデンチャーが良いでしょう。
どちらも一長一短があります。ただ治療完了後にストレスなく使い続けられるのは、インプラントオーバーデンチャーではないでしょうか。
オーバーデンチャーとオールオン4の違い
オールオン4もよく似ている治療法ですが、次のような違いがあります。
オーバーデンチャー | オールオン4 | |
治療法 | 2~6本の人工歯根を埋入して入れ歯を固定させる | 4本の人工歯根でブリッジの義歯を固定させる |
治療期間 | 2か月~2年 | 3~6か月 |
治療費用 | 50~200万円 | 200~400万円 |
安定感 | × | ◯ |
咀嚼力 | × | ◯ |
メンテナンス性 | × | ◯ |
適応外症例 | ・持病がある ・喫煙量が多い |
・持病がある ・喫煙量が多い |
オーバーデンチャーとオールオン4を義歯として比較しました。入れ歯との比較と反対の結果となり、オールオン4の方が機能性に優れるものの、費用が高額となることがおわかりいただけるはずです。
オールオン4では片顎で200万円が費用の相場となります。費用は高額ですが、安定感・咀嚼力においてはオーバーデンチャーよりも優れます。
そして取り外す必要がないため、日頃のメンテナンス性も高いと感じられるでしょう。
ただし両方ともインプラントの埋入が必要となるため、適応外症例は変わりません。
【関連記事】
オールオン4のメリットデメリット・費用など知っておきたい基礎知識
オーバーデンチャーのメリット
それではインプラントオーバーデンチャーにはどのようなメリットがあるのでしょうか。5つの観点から解説していきます。
メリット1:ずれにくい
まずは入れ歯のようにずれることが少ない点です。
入れ歯をマグネットやボール、金属バーなどで、しっかりと人工歯根に固定させるためずれはほとんどありません。
咀嚼時などにずれることが少なくなれば、日常でのストレスが軽減されるでしょう。
メリット2:噛む力が強くなる
噛む力が強くなるのも大きなメリットです。
入れ歯では安定感がなく、固いものやくっつきやすいものが食べにくくなります。しかしオーバーデンチャーなら顎の骨にしっかりと固定されているため、固いものでも噛めるようになるはずです。
入れ歯の噛む力の弱さを不満に感じている方なら、食事がより楽しくなるでしょう。
メリット3:違和感を抱きにくい
続いてのメリットは、違和感を抱きにくいことです。
入れ歯では食べ物が挟まって痛みを感じたり、ずれたり、がたついたりなどの違和感があります。
土台がしっかりとしていて安定感のあるオーバーデンチャーでは、違和感を抱くことはほとんどありません。
メリット4:手入れがしやすい
手入れのしやすさもメリットのひとつとなります。
取り外せるため入れ歯、残っている天然歯ともにブラッシングしやすく、口内環境を衛生的に保ちやすいはずです。
取り外すための手間はかかりますが、その分、細かなところまでブラッシングできます。
歯の手入れは毎日の習慣なので、より簡単にできる方を選ぶとストレスがかかりません。
【関連記事】
インプラントのメンテナンスが必要な理由は?費用の目安や寿命を伸ばすために心がけたいこと
メリット5:あごの骨が少なくても適用できる
インプラントでありながら、あごの骨が少ない方にも適用できるメリットもあります。
一般的なインプラントでは、あごの骨が少なかったり、厚みが薄かったりすると適応できません。骨を増やすための骨造成手術を行う必要があります。
しかしオーバーデンチャーは骨量が少ない場合でも適用でき、骨造成手術を避けられる可能性が高くなります。結果的に身体への負担も軽減されるでしょう。
オーバーデンチャーのデメリット
オーバーデンチャーのメリットについて解説しましたが、デメリットもあります。続いてデメリットを解説していきますので、両方を把握した上で治療を検討してください。
デメリット1:人工歯が消耗しやすい
噛む力が高まるため、人工歯が消耗しやすくなります。
通常の入れ歯であれば噛む力が弱く、人工歯の消耗はそれほど大きくありません。しかし同じ強度の入れ歯で噛む力が大きくなると、自然と消耗が激しくなり、割れたり摩耗したりしやすくなります。
補強もできますが、消耗の大きさはデメリットと言えるでしょう。
デメリット2:虫歯のリスクが上がる
次のデメリットは、虫歯のリスクが上がることです。
天然歯が残っていて部分入れ歯タイプで治療をする場合、隙間から虫歯菌が侵入することがあります。
もちろん総入れ歯タイプであれば虫歯のリスクはありません。しかし部分入れ歯タイプの場合は注意が必要です。
デメリット3:保険適用外である
最後のデメリットは保険適用外であることです。
オーバーデンチャーは入れ歯やブリッジなどに義歯に比べて、治療費用が高額となります。
入れ歯は保険適用治療として3割、もしくは1割負担となりますが、インプラントオーバーデンチャーは全額実費です。
【関連記事】
オーバーデンチャーがおすすめの人
インプラントオーバーデンチャーがおすすめなのは次のような方です。
【おすすめの方】
- 総入れ歯で咀嚼に困っている方
- 30代~50代で総入れ歯になった方
- 持病がなく喫煙をしない方
- 体への負担をなるべく軽減させたい方
もし今総入れ歯を使っていて咀嚼に困っているなら、お使いの入れ歯をオーバーデンチャーにできます。入れ歯製作が不要となる分、費用も抑えられるのでおすすめです。
30~50代で総入れ歯になった方は、顎の骨が痩せるのを防ぐためにもオーバーデンチャーにすると良いでしょう。
インプラントの手術をしても安全だと判断できる健康な体も大切です。また埋入する人工歯根の本数の少なさを利用して、体に負担をかけない治療を望んでいる方にもおすすめいたします。
インプラントオーバーデンチャーは安定感のある義歯
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、インプラントオーバーデンチャーについてご理解いただけたと思います。
義歯の中でも安定感に優れることが特徴です。ずれや痛みなど、入れ歯特有の問題に悩んでいる方に適しています。
ただし、より快適性を求めるならオールオン4などの選択肢もあります。
あきもと歯科ではさまざまなインプラントのご相談に対応していますので、どうぞお気軽にご相談ください。
インプラントについてのご相談はこちら