トップ画像

Column

インプラントのセラミック製人工歯とは?種類や特徴を詳しく解説

公開日:

インプラントとは?

インプラント治療をした後は人工歯を被せますが、人工歯には多数種類があり、それぞれ特性が異なります。審美性や強度、アレルギーの有無などに注意して、人工歯を選ぶことが大切です。

この記事では、セラミック製の人工歯選びに迷っている人に向けて、セラミック製人工歯の種類や特徴を解説します。それぞれの人工歯のメリットとデメリットも紹介するため、人工歯選びに役立つ情報が得られるでしょう。

また、セラミック製の人工歯以外の選択肢も紹介します。治療法の検討に活用してください。

インプラント治療の人工歯とは?

はじめに、インプラント治療の流れを紹介し、人工歯について解説します。インプラント治療は大がかりな外科手術を必要とします。治療の内容や使われる医療部材の役割を理解した上で人工歯を選びましょう。

【関連記事】

インプラントは虫歯になるのか?

インプラント治療の流れ

インプラントは、骨に人工歯を固定する支柱のようなものです。インプラントにはスクリュー状の溝がついており、インプラントを顎の骨に埋め込んでしっかりと固定していきます。

インプラント治療の具体的な流れは以下のとおりです。

インプラント治療では外科手術を行いますが、外科手術の前に口内を検査して歯周病や虫歯などの症状を治療します。万が一、歯周病や虫歯などがあれば、インプラント手術が難航したり、インプラントが抜け落ちてしまったりする恐れがあるためです。

外科手術では、顎の骨に穴をあけてインプラントを埋め込み、インプラントにアバットメントを取りつけ、人工歯を取りつけます。なお、アバットメントとは、人工歯とインプラントを取りつけるジョイントのようなものです。

まずは仮の人工歯を取りつけて数週間ほど様子をみます。その後、インプラントが顎の骨と結合するまで待ちます。仮の人工歯の取りつけは手術をした日にでき、手術の時間は1時間程度で終わることが一般的です。

インプラント治療に使用する人工歯は主に2種類

インプラント治療の人工歯は、金属と非金属の2種類です。金属製の人工歯はゴールドクラウンと呼ばれます。ゴールドクラウンは、審美性の都合上、人工歯としての需要は減ってきています。

非金属製で一般的によく使用される人工歯は、セラミックです。セラミックの人工歯の内部には金属やプラスチックが含まれるものが多いため、それぞれの人工歯の特徴を把握して選ぶ必要があります。

インプラント治療で使用するセラミック製の人工歯

インプラントとは?

主なセラミックの人工歯は、ジルコニアセラミック・オールセラミック・ハイブリッドセラミック・メタルボンドクラウンの4種類です。それぞれについて、特徴やメリット・デメリットを解説します。

ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミックは、人工のダイヤモンドと呼ばれる白色のジルコニアを内包した人工歯です。ジルコニアセラミックは、ジルコニアの表面をセラミックで覆って成形されています。また、ジルコニアは金属ではないため、金属アレルギーの人でも安心してインプラント治療を受けられます。

ジルコニアセラミックは周囲の歯に色を合わせやすく、変色することがほとんどありません。また、ジルコニアを内包しているため強度が高くひび割れのリスクを抑えられます。経年劣化に強い点もジルコニアセラミックの魅力です。ジルコニアセラミックは、審美性と機能性を兼ね備えた人工歯といえます。

一方、ジルコニアセラミックを選ぶと、インプラント治療費がかさみがちです。治療費が高額な理由は、素材のジルコニア自体が高額だからです。

オールセラミック

オールセラミックは、軸から表面まで、すべてがセラミックでつくられている人工歯です。セラミックとは陶器のことで、艶があり美しく審美性が高いという特徴があります。

オールセラミックも金属アレルギーの人でも使用でき、周囲の歯との色合わせも容易です。加えて、オールセラミックは汚れがつきにくく、変色の心配もほとんどありません。

しかし、陶器であるオールセラミックは、ジルコニアセラミックと比べると割れやすい傾向です。強い力や衝撃が加わった場合、人工歯が破損してしまう可能性があると理解しておきましょう。

また、オールセラミックはジルコニアセラミックよりも割安ですが、セラミック製の人工歯の中では、オールセラミックも高額なインプラント治療費を要します。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、2つの素材を合わせた人工歯です。ハイブリッドセラミックを構成する材料は、セラミックとプラスチックです。

ハイブリッドセラミックを選ぶとインプラント治療費を抑えられます。治療費を抑えられる理由は、材料のプラスチックが割安であり、治療が一部保険適用となるためです。加えて、セラミックもプラスチックも金属製ではないため、金属アレルギーとも無縁です。

一方、柔らかなプラスチックを含むハイブリッドセラミックは、他の人工歯よりも強度が落ちます。ジルコニアセラミックやオールセラミックと比べると、ハイブリッドセラミックは艶も控えめです。耐久性と審美性を重視するなら、ハイブリッドセラミック以外の人工歯も検討しましょう。

メタルボンド

メタルボンドとは、歯の形に形成した金属にセラミックをコーティングした人工歯です。オールセラミックと比較して透明感はやや劣りますが、自然の歯に近い白さを再現できます。

中身が金属なので割れにくく、オールセラミックやハイブリッドセラミックと比較すると頑丈です。加えて、表面がセラミックであるため、長く使用してもほとんど変色がみられません。雑菌や汚れが付着しにくい特徴から、虫歯や歯周病のリスクも抑えられるでしょう。

ただし、金属アレルギーの人は、メタルボンドの素材選びに注意が必要です。貴金属など口内で溶けにくい素材を選べば、金属アレルギーを起こすリスクを抑えられます。金属アレルギーがない人でも、金属が溶け出すと歯茎が黒ずむ可能性があるため慎重に素材を選びましょう。

インプラント治療で使用するセラミック以外の人工歯

インプラント治療で使用するセラミック以外の人工歯

インプラント治療では、セラミック以外の人工歯も選べます。セラミック以外の人工歯として、ゴールドクラウンとオーバーデンチャーが主流です。セラミック以外の人工歯を選んだ際のメリットやデメリット、それぞれの特徴を解説します。

ゴールドクラウン

ゴールドクラウンは、金を主成分としてプラチナなど複数の金属を混ぜた金合金の被せ物です。加工性に優れる柔らかな金属で、天然歯のような硬さの人工歯をつくれます。

また、ゴールドクラウンは口内で溶けにくく、金属アレルギーの人も利用できます。

一方、ゴールドクラウンは金属があらわに見えるため、自身の歯と比べると違いが一目瞭然です。見た目が自然な人工歯を求める人には、ゴールドクラウンはおすすめできません。

また、貴金属を利用するため、ゴールドクラウンのインプラント治療費は割高です。素材の金やプラチナの相場に応じて、治療費が変動することもあります。

オーバーデンチャー

オーバーデンチャーは、顎の骨に数本のインプラントを埋め込んで、プラスチック製の取り外し式総入れ歯を安定させる方法です。入れ歯のような外観の人工歯なので、自由に取り外しができ洗浄も可能です。その上、食事や運動などをしても人工歯がずれません。

オーバーデンチャーのメリットは、コストを抑えられる点です。オーバーデンチャーは、手持ちの入れ歯を加工して使え、インプラント数本分で何本もの入れ歯を支えられます。しかも、大きな外科手術を必要としないことで、体の負担も抑えられます。

しかし、着脱式の入れ歯を使用するため、口内だけでなく入れ歯のお手入れも欠かせません。また、インプラントに不具合が起きると、入れ歯が丸ごと使えなくなる可能性もあります。

【関連記事】

インプラントと差し歯どっちを選ぶべき?

【関連記事】

マウスピース矯正とは?治療の流れや金額の目安を解説

まとめ

インプラント治療で使用する人工歯は、金属製と非金属製の2種類から選べます。非金属製セラミックの人工歯には、ジルコニアセラミック、オールセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンドがあります。人工歯の素材により審美性や機能性、コストが変わるため、自分の希望に添うものを選びましょう。

あきもと歯科では、セラミック製の人工歯を使ったインプラント治療が可能です。複数のセラミック製の人工歯を用意しており、審美性と機能性を考慮して選べます。インプラント治療についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

横浜のインプラント治療なら「あきもと歯科」

コラム一覧に戻る

インプラントについてのご相談はこちら